胡蝶蘭は金と手間がかかる2007年06月10日 23時25分33秒

わたしが育てた胡蝶蘭
 今日の記事は旅行には全く関係がないので、悪しからず
私にはいくつかの「ヘンナ趣味」がある そういう中に「胡蝶蘭」栽培がある
元々は野菜作りもハーブ栽培も蘭栽培も全く興味がない育ち方をした

 中年になって、旅行以外にもいろいろ首を突っ込んだ
以前はシンビジュームにひょんなことからハマって、二十鉢を
育てることになった それはそれで面白かったが、元の持ち主に
すべて返還して、花屋で花が「すんだ」胡蝶蘭を安ーく買ってきて、
一冬面倒見続けて、やっと可憐な花を咲かせる・・そういう
密かな喜びを見いだしていた

 冬の最中、南窓のカーテン越しに鉢を置き、温度が下がらないように
24時間ヒーター・パネルを側に置き、水の管理もこまめにしてきた
手間も電気代もかかる

 春になって陽射しが強くなると、葉が焼けないように気を配り、
乾きすぎないように水苔を毎日チェックした

 お陰で昨年たった三株1500円で買ったこの鉢に
16もの花が咲いた まだ3つは咲くだろう 
子育てみたいに、慈しんで愛して可愛がって咲いた花だ

 咲いたところで切って花瓶に挿した 株が傷むので、
できるだけ負担をかけないようにした 「手をかけるほど可愛い」
・・のはペットなどと同じである 

 しかし私にはもう一つ「密かな楽しみ」がある
「月下美人」である これは姿だけでなく、香りも素晴らしい
昨年は全部で20以上も花が咲いた 

 夕闇が押し寄せると、蕾は一段と膨らみ、「もうすぐ咲くよ」と
知らせてくる そしてかならずその晩のうちには咲き
日が変わる頃には(真夜中には)窄んでしまう
翌朝には「残骸」になってしまう

 何と儚く、何と派手で、何と美しく、何と香しい花であろうか
今も8つくらいの蕾の赤ちゃんが毎日少しずつ膨らんでいる
花の美しさ、そして儚さは、作る人しか分からないだろう

「白鳥の湖」ファンにはお買い得のDVD2007年06月11日 13時55分52秒

 今日も旅に関係ない話で恐縮である 私は「クラシック・ファン」である 歳とってからは、言葉の分からないオペラ、そして言葉が分からなくても何とか分かるバレーにも関心が出てきた 

 ご存じのように、最近のディジタル化の波はとどまることを知らず、また著作権が切れた作品を安価にDVDにして売り出す潮流が顕著である

 そのため、今までは知り得なかった世界の芸術作品が気楽に鑑賞できるようになった 素晴らしいことである

 そういう中で、「コスミック出版」という会社が、著作権が切れた映画や世界のテレビ局の保存されたヴィデオ・テープを安く提供しているのは、決して豊かではないが文化に関心がある私たちに、いわば「福音」をもたらした

 そういうシリーズに「コンサートホール」というシリーズがある 決して上手くはないがユースのオーケストラが演奏する地方都市の「オペラ音楽祭」やさほど日本に知られていな演奏家の「スタディオ録画」を迷いなく購入させてくれる作品が並ぶ

 この会社のDVDは一律500円である 実勢価格ならもっと安い つい3本も4本も買ってしまう そういう中に「サンクト・ペテルブルク・アカデミカル・オーケストラ」演奏のチャイコフスキーのバレー「白鳥の湖」があった

 この会社にはクラシックやバレー方面の専門家がいないらしく、日本語訳やクレディットの付け方がいい加減で、プリマドンナや主要ソロイストの名前さえ書かれていない 画像中にはロシア語しかなく、ロシア語を知らない私にとっては「チンプンカンプン」だ

 期待せずに見だして驚いた 古い記録らしく画像の乱れなどはあったが、「キーロフ劇場バレー団」のしっかりした踊りや演出は、幾分の誇張があるにしても素晴らしい出来である

 私もイタリアでキエフ・バレー団ジュニアやロンドン王立のコヴェント・ガーデンバレー団、そしてそのLD(DVDの前身)で王立劇場の「白鳥」は結構見ているが、プリマや男性ソロイスト、群舞の踊りが素晴らしいと思えるのだ プリマドンナは指先、表情まで入れ込んで演じている 心が伝わってくる 見ていて涙が出そうになった ズブの素人の私にもよく分かるのである

 「白鳥の湖」ファンは一度は見ていただきたい 「素人が感動するバレーはこの程度」であるが、500円なら仮に失望しても元は取れるだろう なにしろ昔の「レニングラード・バレー」だから

やっぱり、梅雨時は紫陽花だ!2007年06月23日 12時01分23秒

美作国普門寺の紫陽花
 昨日、かなり雨が降りしきる中、紫陽花を撮りに行って来ました 岡山では「紫陽花」の名所はいったい何処なのか分かりませんが、今まで写真を撮った場所を考えると、吉備津神社と県北の「花の寺」といわれる普門寺しか思い浮かびませんでした 「花ファン」から言わせると、他にもいっぱいあるでしょうが・・・・。

 最初に行った吉備津神社は元吉備国の一宮であり、のちに備中国一宮になりました ここの回廊と随神門は重文になっていますし、地元岡山では日本三大稲荷の一つ、備中高松・最上稲荷とならんで「初詣のメッカ」となっています

 ここの南西斜面に比較的大きな紫陽花園があります 行ってみると、園下の回廊には、雨もしのぎながら中年婦人たちが初老の男性の指導を受けながら並んで水彩画を描いていました 子育てが済んだ感じの婦人たちの趣味としてはすてきなことです つい同世代の婦人たちの「ヨンさま」や「・・王子」の「追っかけ」と比べてしまいました

 それにしても、花の写真はふつうは晴れの日と決まっていますが、紫陽花と花ではありませんが「苔」の写真だけはなぜか雨の方がいい感じです 瑞々しくない紫陽花は別の花のような気さえします

 それから高速料金1700円を払って県北に向かいました 山中にある「花の寺」は春の桜、初夏の紫陽花、秋の紅葉で知られています 寺の境内で写真を撮っていたら、住職さんの奥さんから「いらっしゃい」と声をかけられました 「良いお庭ですねえ」というと、「お茶でもどうぞ」と誘われました

 ちょうど他の参拝者がいたのでお断りをしましたが、「おもてなしの心」も仏の道なのでしょう 四国八十八カ所の地元の方たちも「おもてなしが素晴らしい」といわれています 「日本式ヴォランティアの元祖」とも言えましょう

 その寺の前には大きな紫陽花園があり、藁葺きの蕎麦屋や地元の農産品を売る店があります ここは失敗例ばかりが喧伝される「三セク」でもないそうです 本当に地区の人たちが「村おこし」の一環として始めたそうで、繁忙期以外は営業していないそうです そこの方たちは、「買うか買わないか分からない訪問者」にもにこやかに声をかけてくださいます

 そばの小学校からは昼休みなのか、「千と千尋」の歌が流れています 児童総数が二十人に満たない「僻地の小規模校」だそうです 空気は良いし、人情も篤い、そして自然がいっぱいのこういう場所では、きっとすてきな人間が育つでしょう 一国の宰相が「美しい日本」にする・・と叫ばなくても

内部HPリンク:「紫陽花」
http://www.asahi-net.or.jp/~VR3K-KKH/photoalbum/ajisai2007/Kibitsu_etc.htm