花嫁は空から降りてくる(レバノン・シュトゥラ)2010年10月08日 17時55分39秒

空から降りてくる花嫁・レバノンの金持ちの結婚式
 写真はレバノン・シュトゥラのパークホテルの夜の光景である 今回ツアーでレバノン・シリア・ヨルダンの世界遺産ツアーに参加した
 
 昼に有名世界遺産バールベック遺跡に行った後、ホテルに入った 何となく高級車が多いなと思っていたら、夜も更けてから地元の金持ちの結婚披露宴があった 楽団、多くの男女踊り子が入れかわり、たくさんの着飾った男女が出席していた

 たくさんの出し物が出された後、いきなり空に向けてライトが照らされ、クレーンに吊されたケージに入った花嫁が降りてきた 日本でも似たような結婚式はあるが、ここまで大規模な仕掛けは少ない 

 彼女は地上に降りると参加者全員から祝福されていた その直後、ホテル屋上から100発以上の花火が打ち上げられた 音と光と煙が辺りを支配する すごい迫力である

 聞いては居たが、ここまで盛大なものは想像していなかった きっと地元の相当な有力者の子女の式だろう 同族社会のアラブらしいイヴェントである むかしわたしが3年居たアルジェリアの結婚式も派手だったが、ここまで「スゴイ!」ことはなかった しばしベランダから異文化の行事を見させていただいた

アラブの高級料理のひとつ、羊の丸焼き2010年10月10日 08時53分10秒

羊の丸焼きの頭部分
 アラブ-イスラム圏では羊と鳥をよく食べる もちろん牛や魚も食べる しかし豚だけは「禁断の食料」というのは遍くよく知られる

 一説によると、豚は雑食で(羊は草食)生産性の低い砂漠地帯では人間の食料と競合すること(人間の食べ物を取る)ことと、蚊などを通して病原菌を媒介する動物であることが原因らしい

 さて羊である 最も羊が食べられるのは訳がある イスラムには「ライード・エル・アドハ」(犠牲祭)という大きな宗教行事がある 私たちがアルジェリアに住んでいた時には、「羊祭り」と呼んでいた

 金のある者は羊を買ってそれを処理して三つに分ける 一つは自家用、二つ目は親戚用、最後の一つは貧者用である 喜捨といいこれといいイスラムは貧しい者を大切にする宗教である

 さて本題だが、以上のように羊は大事な食料なのだ 特に羊の「丸焼き」はまるまる一頭を使うのだから「高級」である 私たちが住んだアルジェの大家さん宅でも既述の犠牲祭の他、娘の結婚式などにしか目にしなかった

 そういう物がレストランで出てきたのだから、皆が一様に「おー」と声をあげる 特に頭の丸焼き部分の顔頬肉と脳みそは貴重部分である しかし私は「見かけ」で食べる人なので、今回も手が出なかった やっぱり私ってバカ!

 
 参考(マイHP):「犠牲祭」の羊処理の仕方:
http://konotabino-tabi.sakura.ne.jp/algerdiary/algerdiary6/diary6.htm#mouton

それでも格安ジェットスター航空を使うか?2010年10月12日 18時14分54秒

格安ジェットスターA320機
 超格安券で台北に行ってきた キャリアーはオーストラリア・カンタス航空系のディスカウント会社、「ジェット・スター・アジア」機である 、「ジェット・スター」はすでに日本とオーストラリアを驚くほど安く飛んでいて、すでに乗られた方もいるだろう

 世界はすでに「格安航空」の時代に入っていて、特に有名なのは「ライアンエアー」である それが最近「立ち席」構想を発表して話題になった アジアにもそういう会社が増えて日本にも来だした 全日空も格安子会社の設置を決定した

 では既存のエアラインのサーヴィスとはどう違うのだろうか? そういうことが知りたくて、先日新聞で広告をしていた「日本就航記念、台湾片道2000円、シンガポール片道4000円・・」という記事に参加した ネットで申し込み、日時・席を決定後、クレジットで支払い

 予め分かっていたのは以下である
1 機内サービス(食事・酒・ドリンク等)は一切ない
2 毛布、アメニティーキット、ヘッドフォーンは有料
3 酒持ち込みは駄目、食べ物もちこみOK 、ホットドリンクは駄目
・・などである

 では実際乗ってみた感想はどうか?
1 食事はもちろん、水コップ一杯でない 飴一つ出ない 結果「エコノミー症候群」に対する配慮は一切ない
2 座席は幾分ピッチが狭く窮屈である
3 主翼の部分にある非常口4つの座席はややピッチが広いが、そこに座ると余分に2000円取られる
4 しかもその座席と一つ前の椅子は一切リクライニングしない 長旅ではツライ
5 ヘッドフォーンがないのは当然だが、座席にあるコントロール板も一切ない なにもない
6 当然ながら座席前のディスプレイも一切ない 大変すっきり!している おおむかしの機内のようだ ただ金を出せば借りられる
7 頭があたるヘッドレストの布がない 代わりに座席はオールレザー!である
8 座席間の通路もふつうより狭い(気がする)
9 かなり使い込んだ機体を使っていて(今回はA320)、トイレの便座ははげていてみすぼらしい
10 金を出すと食事もジュースも酒も買えるが、球場の売り子のように売って回るため、金を常に触るため衛生的に問題がある
11 代わりに、機内販売やデューティーフリーの販売は熱心である
12 トイレの数が通常より少ない
13 酒を飲む人は必ず買うことになる(やや高めの設定)
13 この会社はシンガポール籍らしく、価格表示がシンガポール・ドルである したがって経由地台湾の金は使えない 日本円では払えるが、おつりはシンガポール・ドルである 使いづらい
14 当然ながら「マイレージ」はない

 こう見てきたが、これを皆さんはどう考えるだろうか?
A、今までどおりの全てサーヴィスが付く機内サーヴィスのエアラインか
B、すべてサーヴィスが無く、欲しい物だけ買う格安エアラインか

 考えて見れば、日本でも新幹線やバスは今回の機内と同じである 黙っていれば何も出てこない 新幹線の車内販売と同じである そう考えると<できるだけ安く目的地に行く>という最低限のことは出来ている訳である 合理的である  それでも降機したあと何となく満足感がなかったのは何故だろうか?

 終わりに今回かかった航空運賃をあげておく(2人分)
片道:2000円X4=8000 税金・オイルサーチャージ:14988
計22988円

これはアキマセン!シリアのビール2010年10月20日 17時25分20秒

まままずい!シリアのバラダビール
 前回「まあまあ飲めるレバノン・ビール」を紹介したが、今回はシリア、ダマスカスの「バラダ」というビールである 「ほとんど夏」という9月のツアーだから、昼ののどが渇いた時には飲めるが、他に代わりがある時には絶対飲みたくない代物である 味は・・・???!!!

 二十年以上前に住んでいたアルジェリアのビールは、当時たぶん一種類しか無かったと思う 緑の小瓶に入って印刷の汚いラベルが貼ってあった 名前は忘れたが、それはひどい物であった それでも「炭酸の入ったビール風味の飲料水」として割り切って飲んでいた

 それに反して、アルジェリアはフランスの植民地であったから、ワインはかなりイケた 特に「キュヴェ・ドゥ・プレジドン」は外国に土産で持っていっても恥ずかしくなかった (今でも日本国内でも手に入る) なので次第にワインを飲むようになった 一晩で一本は飲んでいた

 閑話休題、このシリア・ビールだが、上述のアルジェリア産よりはほんの少しだけ上である しかもこちらは中瓶サイズ しかしレストランでは10米ドル(約850円)なので、そちらの方も腹が立った

三大宗教が仲良く同居する台北空港2010年10月24日 22時23分35秒

台北空港の三大宗教の礼拝室
 写真は台北空港の隅にあるイスラム教・キリスト教・仏教という「世界三大宗教」の礼拝室である 他の国の空港でも似たような状況である しかしわが日本国内の国内線空港ではあまり見かけない そういう意味ではこういった景色は日本人には目新しい

 日本人は歴史上「神仏混淆」を通してきた時代が長かった 現在は憲法で「信仰の自由」が明記されてからは、公の場では宗教色が希薄になった また公共の場でお祈りする人々の姿を見ることはあまり無くなった

 しかし世界中のイスラム教徒が一日五回はマッカ(メッカ)の方向に向いて実際に礼拝(お祈り)をしている どこにいても何をしていても祈る(ことになっている) 例え旅行中でも例外ではない これは「戒律」だから当然である

 以前、韓国の仁川空港でモスレム(イスラム教徒)が解放空間の広い待合いスペースの片隅で携帯用じゅうたんを広げて一所懸命祈っていた アジアのハブともいえるこの大空港の「礼拝室」がないとは思えないが、きっと見つけられなかったのだろう

 そういう意味では、この写真の場所は彼らにとって「大事な場所」なのである ここでは仏教徒とモスレムとクリスチャンが同時に祈ることもあるだろう 祈りは「世界の平和」であればいいが・・ 

 因みにアラビア語の「サラマレイコム」(こんにちわ)は「あなたに平和・平安を」という意味であるし、イスラエル語の「シャローム」も同義である

台北MRTの女性のための安心サイン2010年10月27日 23時22分44秒

女性のためのサイン
 台湾の空港からは台北までは安い路線バスがたくさんあって無理にタクシーに乗ることもない ただタクシーも高くはないから面倒くさい方はホテルまで直行もできる

 台北市内はMRTという一種の電車も路線が増えて以前より便利になっている さらに「一日乗り放題観光切符」もあり、安く観光ができる そのMRTは車両間にドアが無く、向こうのまたその向こうの車両まで見渡せるので、移動も治安上も便利といえる

 駅もホームごとに「安全要員」の人たちがたくさんいるし、写真のような掲示(サイン)も女性にとっては「安心」といえるだろう 「夜間婦女候車区」とある 「夜間時女性のための電車を待つ場所」と言うのだろうか そのサインには「ヴィデオカメラで監視していますよ」という絵もある さらに「非常時にはインターホンを使ってください」とあり、ますます安心である

 もっともこの国は昼間でも警官が町のあちこちにたくさんいて、世界の首都の中では観光者には安心できる町なのであるが・・

ライオンは笑っている?2010年10月28日 09時26分34秒

バールベックのライオン
 この写真はレバノンにあるバールベック遺跡のライオン像である 当時は口から水が出ていたらしい しかしよく見ると何となく笑っている(ようにみえる)
 
 まったく関係ないが、むかし、「ライオンは寝ている」(Lion sleeps tonight)というヒット曲があった トーケンズというグループがいて大変なヒットであった

 ライオンは「富と権力の象徴」であるらしく、バビロニア王国・バビロンのイシュタール門脇にも立派なライオンのレリーフがあった(在ベルリン・博物館島) 全国百貨店の雄・三越デパートにもライオンがあった 米映画MGMも映画の最初に必ずライオンが出てくるが、「映画界の王者」になろうとしたのであろうか?

雰囲気の良いパルミラのホテル2010年10月30日 08時40分58秒

世界遺産・パルミラのいいホテル
 写真はシリアの世界遺産パルミラ近くのホテルのロビーである 一般的にホテルは良い方が良いに決まっている ホテルは高いほど部屋はもちろん従業員の質が上がるし、全ての面で総合的に満足できる 

 しかし私たちの場合、基本は個人旅行のため2つから3つの星の実用的なホテルを使うことが多い 今回のような「ツアー」を使う場合、時として個人旅行では使えない高級ホテルに泊まることがある 旅行会社は前もって押さえる代わりに客を確実に送り込む 見返りに安く仕入れられる ホテル側と双方で「持ちつ持たれつ」の状態にあるのだろう

 ここは世界遺産まで歩いてわずか10分、部屋の窓から遺跡全体が見渡せる 正に「遺跡の中にある」と言っても過言ではない 経営はトルコ系の会社で中近東各地にホテルチェーンを持っている しかもホテルの質は良い方に属する

 ロビーは広いし、柱やインテリアも雰囲気がよい 端にバーがあって、イスラム国なのに酒が飲めるし、そばのピアノは韓国人がクラシックのショパンなぞを弾いている 私もクラシックファンなので思わず聞き入った

 もちろんこういうホテルには現地の人は滞在しない ヨーロッパを中心に外国人ばかりで、今流行りの中国人もまだ「進出」していない そういう意味では落ち着いたゆとりのあるホテルである 旅はまだ9月で暑い日程のなかのオアシスともいえる