アルジェリアはラクダ、オーストラリアはカンガルー・・・・2013年02月01日 19時39分32秒

カナダ・バンフで見かけた「道路標識」
 私はドライヴが大好きである 若い時から国内を運転しまくった 国内はもちろん、海外でも同様である そのきっかけは今から30年近く前の海外赴任からである 

 当然出発前に日本の「海外運転免許証」を取得した さらにパリの自動車クラブで、フランス以外は運転できる「海外運転免許証」も取得した その二種をもって、北アフリカ・アルジェリアで3年間マイカーを運転していた

 今「ニュースの話題」になっているアルジェリアは、日本とはすべての意味で異なる国である 旧ローマ帝国領、イスラム教、サハラ砂漠、植民地から独立した国、有数の石油・天然ガス産出国等々・・・日本人には馴染みがない項目ばかりである

 その国の過半を占める世界最大のサハラ砂漠の運転は面白かった 
 直線の道が百キロ近くつづき、その間に信号もまったく無く、パトカーにも会わないし取り締まりレーダーもない 当然100kmどころか180km!まで出せた ただし道路は大きく波打ち、車は大きくバウンド(バウンス)した こんな事は日本では経験できない

 そういう砂漠-オアシス-砂漠を結ぶ道には、道路標識としてラクダの絵があった 首都アルジェ郊外には羊の絵があったが、ここではラクダオンリーであった 先述のように砂漠走行の車は例外なく100km以上で走る もし道端からラクダが出てきたら、両者とも間違いなく即死である そういう証拠は道路の両端に転がっている

 ドイツのアウトバーンを走った時は、道路標識には鹿の絵が多かった オーストラリア内陸部ではウォンバットやカンガルーの絵だったし、沖縄本島北部ではヤンバルクイナの絵が目についた まことに「所変われば品変わる」である

 写真はカナディアン・ロッキーにある国立公園・バンフ地区の道路脇のものである 目の当たりにしたら「びっくりコケル」動物ばかりである いつもは森に住む野生動物たちが時々町中まで出没するのである 私も以前何回かオオツノジカを目撃した そういう現状なので、当たり前の事だが私にはやはり新鮮だった だがここでは動物の礫死体はまず見かけないのである

ブラジャー・トゥリー2013年02月13日 16時01分27秒

カナダ・スキー場のブラ・トゥリー
 この一見得体が知れぬ木はカナダ・サンシャインスキー場にある もうかなり前に同様の木を同じスキー場の別のリフト下で見つけたことがあった 久しぶり再訪したら、またまた「発見」した 一本の木の枝に色とりどりのブラがブラさがっている すでに此処の「伝統」になっているのだろうか?

 今回もやはりリフト下にあった ・・・ということはリフトに乗ったスキーヤーやボーダーの「仕業」であろう 最初に投げつけたのはもちろん「女性!」と信じたい 「それにしても何故?」という疑問が残る 1、スキーをしていて肩が凝りジャマになった 2、彼氏にそそのかされてただ面白がって投げてみた・・・・ わたしは(2)の説をとる

 此方の若い連中は時々日本人には理解不能の行動を取ることがある とにかく何にでも「面白がる」ところがある 特に若い男たちはそうだ そうしてみると、最初に投げて面白がったのは若い男かもしれない?

 写真を見ると、よくもこれだけ投げたモノだ サイズは大きい物が多いが、色種も多様である その姿を想像してみる 女性だとリフト上で手をジャケット内に入れ、色々外して放ったのであろう 男性だと彼女からもらったモノをポケットに入れておいて投げつけたものであろうか?

 いずれにしても、その現場を見てみたかった オジさんとしてはもっと別のモノの木も見たいと思うが、如何なものであろうか?


  内部関連ページ「サンシャイン・スキーエリア」:
  http://konotabi.com/photo2013/CANBanffSunshine/top.htm

信州・八方スキー場のボーダーたち2013年02月16日 18時17分47秒

八方尾根の自由奔放なボーダーたち
 ここは長野県の八方尾根スキー場、冬季オリンピックも行われた「名門スキー場」である 私は最近毎年ここで滑ることにしている ここはすべての面でバランスのよいスキー場だからである

 ところが今年も写真のようなボーダーたちを見かけてしまった 場所は「うさぎ平」下のパノラマコースである 一枚バーンの良いコースである ところがリフトを降りた途端、嫌なものを見てしまった

 ボーダーたちがリフト降り場で真横に並んで座っていた こういう場所は普通空けて置いて、リフトを降りる者が滑り始める場所である 「通り道です ここでは立ち止まらずあけましょう」などと掲示が出たりする場所である 写真でも困ったスキーヤー(奥)が彼らを避けようとしているのがわかる

 一般のスキーヤーでもよほどの初心者か不慣れな外国人しか立ち止まらない場所である ところが彼らはまるで「貸し切り」のようにのんびりお喋りをしている 他人に迷惑を掛けていることなぞまるで考えていない

 我が国ではスキーヤーよりもボーダーの歴史ははるかに浅い だから指導者もいなくて未熟で、他人のことなど気に掛ける事もなかったという事実はあった しかしボーダーの歴史もすでに長くなった昨今である

 見ているとボーダーは若い人が多く、学生かフリーターの感じである 社会性が足りないのも無理がないのかもしれない それでもそろそろ「オトナ」になって欲しい時期ではある

ヴァンクーヴァー・カルガリー間のロッキー2013年02月18日 18時43分12秒

カナディアン・ロッキーの雪景色
 写真はカナダのカルガリーに向かうカナディアンロッキーである ロッキーは北米最大の山脈であるが、合衆国の方がやや高くカナダ側はやや低い感じである

 さてエアカナダのこの機体はブラジル製エンブラエル社の190型、同社の170とともに当社通常フリートでは最小型である カナダ製の小型ジェットでは「有名な」ボンバルディア社があり、エアカナダでも「リージョナル・ジェット」として使われている

 「有名な」というのは数年前から昨年に掛けて日本のANAで使われていた同社のDash8シリーズの機体がよく故障して、途中で出発空港に舞い戻ったりしてニュースを賑わしていた 私も乗ったことがあるがターボプロップのうるさい狭い機体であった

 そのエアカナダが自国のボンバルディア社製よりもブラジルのエンブラエル社製を大幅に採用しだしたのも面白い 日本でも170型をJAL系のJーAIRが2009年から導入しすでに10機以上が飛んでいるという 今ではこのエンブラエル社はエアバス社、ボーイング社につづく世界3位の機体製造会社となっている

 さてこの機体も初めて乗ったが、なかなかオシャレで洗練された感じである 小型機で歴史ある有名なボーイング737機よりも足下、通路が広く開放感があって、さすが後発機である 世界各国のエアラインが多く採用しているのが理解できる

 日本よりも後発の「発展途上国」であったブラジルの最大輸出企業もなかなか良い製品を作っている わが日本も三菱を中心にYS11後継のRJ(リージョナルジェット)を開発中であるが、やや出遅れた感じである 後発だけに、さらに経済性、低公害の魅力ある機体をリリースして欲しい

「ここは日本じゃぁねぇ」ニセコスキーエリア①2013年02月20日 19時08分42秒

ニセコスキー場にある日・英語併記の表示
 二十年以上前からほぼ毎年、北海道・ニセコスキー場に行っている そのくらいの長いスパンで見ると変化がよく分かる 最初の頃はあたかも「スキーブーム」の時代で、客のほとんどが日本人で、外国人はほとんど見かけなかった ブームの真っ直中のため宿の予約も取りにくかったが、リーズナブルな値段の「スキー民宿」もたくさんあった

 それが十年くらい前からであろうか、スキーブームが去ってしばらくして入れ替わるように外国人、特にオーストラリア人が増えてきた オーストラリア人の不動産屋、オーストラリア人経営のレストラン、ホテルが次々とできた 反対に日本人経営の安いスキー宿が後継者も居ないこともあってつぶれていった 私も使ったことがある宿がある年にはなくなって更地になっていた

 オーストラリアは南半球、季節は日本と反対の真夏真っ盛りである 「真夏にスキー」が出来るメリットは大きい しかもニセコは彼の地のスキー場よりはるかに雪質がよい そしてそれが喧伝されてきた また最近はずっとオーストラリアドルが強いままである そしてカンタス航空傘下のLCC(格安航空)ジェットスターが飛ぶようになった つまり若者でも気楽にやって来られるのだ しかも「食い物」は美味いし治安は大変良いのも魅力である

 さてその間にも韓国人、台湾人、香港人、中国本土人などが増えいった  しかし流石に今年は尖閣諸島問題で中国系が減っていた それでも以前私が使ったペンションの奥には立派なお屋敷風別荘が出来ていて、訊くと中国人弁護士所有だという また今年泊まった昆布温泉のホテル上方の大きなマンションは中国人が買ったという 毎夕そこの「住人」が温泉に入りに来る

 また以前、「東山コース」といわれた「ニセコヴィレッジ・コース」の旧プリンスホテルは今では「ヒルトンホテル」となり、一部は中国系資本が買ってすでに久しい ヒラフのベースである地区の看板の半分は英語である アフタースキーには外国の町の雰囲気になる

 こういう状況なので、ゲレンデは場所によって(特にヒラフ、花園コース)はスキーヤー、ボーダーの7~8割が外国人である しかもオーストラリア人が圧倒的である 特にヒラフのゴンドラ乗り場では、時として日本人の姿が見えないこともある そしてオーストラリア訛りの英語があちこちから飛び交う

 8人乗りのこのゴンドラは客の6人がオーストラリア人ボーダーで1~2人が日本人ということも日常茶飯事である 「運悪く」乗り合わせた日本人は大きな声の英語に取り囲まれ、かといって話も出来ず、下を向いたまま辛抱の6分間を過ごすことになる ゴンドラが着いてやっと板をはいた日本人のヤング・ボーダーがいみじくもこう言って下りていった 「あ~、ここは日本じゃぁねぇ~!」

「ここは日本じゃぁねぇ」ニセコスキーエリア②2013年02月21日 18時03分40秒

ニセコスキー場のエリア外に向かう外国人たち
 写真は北海道のニセコスキー場のグランヒラフ・コース最上部、「キング第4リフト」を下りた場所である 当然ここより上には正式なコースはない しかもここにはロープが張ってあり、大きな告知板(お知らせ板)に日・英語で表示されている

 もっとも大きな文字は「ロープをくぐってはならない」とあり、英語でいっぱい書かれている その横には「救助費用」とあり、またも英語で細かく説明されている 要するに「ここから先はスキー場外である スキー・パトロールは巡回しない したがって自分の責任(at your own risk)で行動すること スキー場外であっても入る時間を守り、雪崩などの危険が大きいのでロープ外には絶対出ないこと もし遭難したら多額の救助費用は自分で払うことになる・・・」というようなことである

 たいていの場合はこのボーダー(境界)にはパトロールがいて注意しているが、写真のようにまず耳を貸さずにどんどん歩いて上がってゆく そのほとんどは外国人である なかでも白人が圧倒的に多い その先は二つに分かれアンヌプリ頂上(1309m)と小屋のある稜線上の小頂上の向かう そこからはまさに360°の展望で日本海から太平洋までを望め、雄大なニセコ富士(羊蹄山)も近くに望める

 そういう場所だから彼らの上がりたい気持ちは分かる 問題はその先である そのまま崖や谷側のロープをくぐって気楽にコース外(禁止区域)をどんどん滑って下りてゆく まさに「赤信号、みんなで渡れば怖くない」のである よく死亡事故が起きないものである

 ヒラフコースの「エースダイ2クワッドセンター4」リフトに乗ったらスキーパトロールの方と一緒になった
 「最近のニセコの状況はどうですか? 外国人が多いようですが・・・」
 「大変外国人が多いです 特にオーストラリア人がね また白人でもカナダ人や北欧の人も目立ってきました・・」

 「でもオーストラリアは反対の季節で分かるのですが、他は同じ北半球で季節が同じでしょう? なぜ?」
 「どうも年によってはそれらの国の雪が少ないらしいのです」
 私も前の週はカナダのバンフで滑っていたが、例年になく雪が少なかった
 彼 「ニセコのパウダー・スノーはよく知られているらしいですね」 スキーの本場よりも雪質がよいというのはスゴイ

 彼 「同じ白人でもオーストラリア人とノルウェー人は服装で分かります ノルウェー人は背が高く、蛍光色の山登りの恰好でリュックを担いで高い場所に上がってゆきますから・・」 なるほどなるほど

 私 「救助用担架(スノーボート)の乗るようなケースは何人が多いですか?」
 彼 「もちろん白人です コース外の危険な所ばかり滑りますし、急斜面を飛んだり撥ねたりしますから・・ 最近増えているアジア系も多いです 雪に慣れていないからすぐケガをする しかも軽いケガでもすぐレスキュー要請が来ます 手がかかります・・ 反面、日本人は辛抱強いです 結構なケガでも(担架は要りません)と断ることが多いです」 彼は笑った

 昼を食べに大きな「ヒュッテ・キングベル」や山小屋風「望羊荘」、1000m山小屋のヒュッテに行った どこも白人ばかりで少数の日本人はやや肩身が狭い 面白い光景があった 彼らは洋風メニューをやや無視して、牛丼、カレー、親子丼、うどんなどを注文する者が多い しかも箸を上手に持って上手に食べている しかも美味そうだ これは食べ慣れている いちばん面白かったのはカレーライスを箸だけで食べていることだ 彼らにとってはカレーは「洋食ではなく和食」なのだ 

 勇気のあるカップルがメニューの写真だけを見て初めての「ぜんざい」をたのんでいた しかし湯気の立つお椀を見ながら食べようとはしない 食べ方が分からないのだ 彼女が恐る恐る舐めてみた 「おいしいわ」 甘いから当然おいしい 彼も舐めてみて「イイ!」といった こういう彼らの探求心も最近の傾向である 「日本食はおいしい 大好き!」と多くは言う 「ヘルシー」とも言った 彼らの来日目的はスキー・ボードだけではなかったのだ

 アンヌプリ・コースのゴンドラにボードを持った白人が乗っていた たまたま日本人と話していると、その白人が少し日本語をしゃべった
 「オーストラリア人ですか?」
 「ロシア人です」 「日本人の友人に会いに来た だから少し日本語が分かる 出身はカムチャッカ半島・・」 
 「カムチャッカにはスキー場はありませんか?」
 「ヘリスキーだけです」
 「シベリアにはスキー場は無いのですか・・?」
 「良くなくてたいへんリフトが少ないです」
 「カムチャッカからはどのように来ましたか?」

 その答えに私は驚いた
 「カムチャツカから飛行機で日本海岸のウラジォストックへ、これは3000km以上あります ここから東京にまた飛行機、それからまた飛行機でサッポロに来ました それから車で・・・」 
 
 地図を見れば分かるが、カムチャツカから直線で北海道までは彼の行程の半分以下である いくら友人がいる・・とはいえ、何という「気力」と行動力であろうか! しかしゴンドラ内の短い話はここで終わった 後で乗った別のアンヌプリ・ゴンドラにもロシア人の夫婦がいた キャビン内に大声のロシア語が響く

 かくの如く最近のロシア人は行動力がスゴイ ヨーロッパのスキー場にも大勢のロシア人の団体客がいた イタリアの老舗スキー場にロシア語が飛び交っていた こうしてみると、世界各国の経済の動向がスキー客数に反映していることが分かる

 帰りの千歳空港国際線の電光掲示板を見ると、この空港がかなり大きな「国際空港」だと分かる 北京、上海、ソウル、プサン、台北、香港、グアム、サハリンのユジノサハリンスクなど・・ 最近になってハワイ航空のホノルル線とタイ航空のバンコク線が新設された タイ人は日本が好きだという これからは経済発展中の東南アジア諸国の人たちのスキー客、買い物客、観光客も大幅に増えるであろう まことに時代は変わりつつある