熊本・水前寺公園は共存の池2013年08月12日 16時11分46秒

水前寺公園の池の生き物たち
 熊本市の通称、水前寺公園に行って来た ここの正式名称は「水前寺成趣園」というのだが、そういう呼び方をするのは聞いたことがない 此処も他の歴史ある庭園同様、城主の庭園である

 日本の「三名園」も偕楽園は水戸藩、岡山後楽園は岡山藩、兼六園は加賀藩の庭園であり、他の栗林公園も高松藩、中津万象園は丸亀藩などなど全国では数え切れない 殿様の趣味は庭園づくりなのかと思ったら、明治の元勲や財閥の当主たちもお庭が好きであったようだ

 外国を見てもヴェルサイユの庭園やシェーンブルン庭園など・・を見ると大体城や宮殿に付属している ただ近代、現代の庭園は市民や共和国の所属になっている

 閑話休題、私が行った国内外の庭園には寺の「枯山水」以外はまず大きな池が存在する 日本では滝や渓流がつくことがあるが、外国では噴水が必ず付属する 日本の方が静的である

 さて、写真は水前寺公園、湧水池のスッポンと亀と鯉である 見ていても突き合いも喧嘩もせず平和的に共存している 然るに日本近海では国同士がつつき合っている なぜか池の生き物の方が格上のような気がする

内部リンク:水前寺成趣園
 http://konotabi.com/KyushuDrive2013/Suizenji/top.htm

英国の「パブ」はチョー便利2013年08月27日 18時41分43秒

トグロを巻くカンバーランド・ソーセージ
 写真はこの6月に行った英国のパブのディッシュである 右のトグロを巻いたソーセージは「カンバーランド・ソーセージ」という 全てが長い一本である 食べ甲斐があって小食の人はこれだけで満腹になりそうだ トップのはオニオンリングで衣が厚い 左のサラダが付いて一品である

 私は英国は三回目だが、これまでは食事は主にレストランであった 今回は庶民の「飲み食いどころ」であるパブを中心に食事+酒を頂いた パブは小さな町でも大学町でもどこでもある 評判の店は外から覗くとすぐに分かる 満席だけでなく立って並ぶ行列も長い 時間があればそれに並ぶのも一興だ

 むかし読んだ本によると、パブにも種類があるらしい 階級社会が厳然と残る英国では、パブも「上流階級、ホワイトカラー」用パブと「労働者、ブルーカラー」用パブがあるという しかし今回色々観察したが、私には確認できなかった

 パブの魅力は何と言っても酒と食事がリーズナブルな価格でできることである もちろん酒(ビール)だけでも良いし、食事だけでも良い 好きな物だけ頼める気楽さ、そして座っても立っても良い グループで盛り上がって大声になっても誰も気に留めないし注意しない レストランでは無いことである

 現地の人の様子を見ていたら、仕事帰りの男たちがビールとつまみだけで一時間以上も盛り上がっていた また女性のお友達が部屋の隅で静かにワインを傾けたりしていた

 すでにパブを体験された方はご存じであろうが、店に入るとまずカウンターで注文し、受け取って金を払う それから席を見つけて酒食する 恥ずかしいことに、私たちはこの当たり前のことをせずに、滅多に通らないウェイトレスを捜し続け、注文をして持ってきてもらっていた

 「郷に入りては郷に従え」なのであった 誠に不勉強であった
 "When in Rome, do as the Romans do."

   →内部リンク:英国での私たちの食事とお宿
     http://konotabi.com/GBDrive2013/BBmeal/top.htm

英国は犬を飼うのも「先進国」2013年08月27日 19時59分08秒

英国の公園にある「犬の糞用」ゴミ箱
 写真は英国・スコットランドのアバディーン郊外にあるダシーパークのものである 一見した方は「なんじゃ、これは?」と思われるであろう 公園にあるゴミ箱二種である

 最近の日本もペットブームで、特にワンちゃんに服を着せて家族同様に愛している方も多い ブランド物の犬用洋服もあるという 犬もきっと「自分は人間の仲間で家族だ」と思っているかもしれない

 しかし犬を飼ってきた歴史は「狩猟民族」であるヨーロッパの諸民族の方が長い その分、犬の飼い方もスマートでこなれている レストランでも犬が家族がステーキを食べているテーブルの下でじっと大人しく待っている レストラン入り口までしか入れない店でも、吠えもせず静かに待っている

 どこかの国のように可愛いばかりに甘やかし、結果的に周りの人に迷惑をかける国とはレベルが違う 可愛いが故に幼犬の頃からきちんとしつけ、社会に適応させる努力をしている そのむかし、私が習った教師が言ったことがあった 「民主主義とは他人に迷惑をかけないことだ」と

 犬を飼う人たちの中には「飼う資格」がないひとが多い 散歩にも連れて行かず、犬は欲求不満でワンワン吠えまくったり、土手で平気で糞をさせそのまま放置する人も多い

 さて本題に戻ろう 写真の右側は要するに「犬の糞を入れるゴミ箱」である 私は地方に住んでいるが、この様な箱は見たことがない 我が国では川の土手に「犬の糞は責任を持って処理しましょう」という意味の立て札が目につくことがある その通りなのだが、何かステレオタイプである

 我が国にもこういう「犬の糞捨て箱」があったらどうであろうか? 余程の「無神経人間」以外はその箱の中に糞を入れてくれるであろう 行政や町内会も含めて、こういうもう一歩踏み込んだ対策を立てて欲しいものである

かわいいアヒルのヒナ2013年08月28日 16時31分56秒

大分県山中集落のアヒルのヒナたち
 最近行った九州の大分県日田市に小鹿田焼(おんたやき)という窯元がある その起こりは宝永二年(1705)というから全国の名だたる窯・焼き物からいうと若干歴史が若い

 ただここは民芸運動の創始者、柳宗悦が昔ながらの朝鮮風伝統が残ったこの焼き物に着目した場所で、バーナード・リーチも訪問してここで作陶、濱田庄司も応援した歴史がある

 その小鹿田焼の窯元が並ぶ田舎の集落にたった一軒だけ飲み屋がある その入り口にビニール・プールがあり水が張ってあった その中にアヒルのヒナがたくさんいた その動作を見ているとけっこう面白い 一匹一匹に個性がある そういう他愛もないショットである

瑠璃光寺の五重塔は最高美の一つ2013年08月28日 17時28分57秒

瑠璃光寺の五重塔
 写真は山口市にある瑠璃光寺の国宝・五重塔である 私は主に西日本の神社・仏閣の写真を撮っているが、それらの中でも特に美しい姿である

 誰が決めたのかは分からないが、「日本三名塔」で検索すれば、法隆寺、醍醐寺と並んでこの瑠璃光寺の五重塔が出てくる すべて訪問し写真を撮った私だが、屋根の線の美しさでいうと瑠璃光寺のものが最高である 「三名塔」とも桜が近くにあり、春の光景は最高である

 この塔は嘉吉二年(1442)の建立で、室町中期の傑作であると共に、大内文化を代表する物の一つである 高さは31.2mで、一位の京都東寺の54.8m、二位の興福寺の50.1mにははるかに及ばない

 それでもその屋根の反り返った曲線は何となく女性的で艶めかしいし、前にある池と合わせて素晴らしい光景となっている 三名塔の一つ醍醐寺の印象も女性的であるが、更に優しい感じがする

 この塔の脇には司馬遼太郎の石碑が建っている

(長州はいい塔をもっている)
 と惚れぼれする
 おもいであった。
 長州人のやさしさと
 いうものは、
 山口に八街九珀を
 つくった大内弘世や、
 ザビエルを保護した
 義隆などの大内文化を
 知らねばわからないよ
 うな気もする
    「街道をゆく」(一)長州路より

  →内部リンク:「瑠璃光寺と洞春寺」
    http://konotabi.com/photo2013/JPNRurikojiSesshu/top.htm