アウシュヴィッツ収容所の毒ガス缶2013年09月10日 22時52分38秒

アウシュヴィッツ収容所の毒ガス、ツィクロンB
 このところマスコミでシリア政府軍が使ったとされる毒ガスの報道が絶えない もし事実なら国際法違反だけでなく、人道に対する罪といわざるを得ない 大変残念なことである しかもそれが自国民の虐殺に使われたのだから不幸この上ない

 類似の事件はイラクのフセイン大統領派が、国内のクルド人に対して毒ガスを使用し虐殺したことがある また国内ではあのオームがサリンを使った無差別殺人がよく知られる また戦争中に各国が盛んに毒ガスを開発し、第一次大戦以来多く使われた 旧日本軍もこの中に入る またアメリカがヴェトナム戦争で使用した「枯れ葉剤」も広い意味でこの分類に属すると言える

 毒ガスはもともとは農業など害虫駆除を目的に使われたガスであり、設備投資も簡単で、他の兵器とくらべて極めて安価に製造できるという 分かりやすく言えば、肥料工場でも毒ガスを作ることができるという

 従ってアメリカ、ロシア、中国などといった軍事大国でなくても、製造保有できるという特徴がある 軍事予算の少ない小国だけでなく、アルカイダなどテロリストも使えるのである 実はアメリカが恐れているのは「シリアの国民の生命」などではなく、「自国民に対して使われる」ことではないのだろうか?

 さて写真であるが、筆者がかなり前に訪れたポーランドの「アウシュヴィッツ収容所」(現国立博物館)に展示されていた「ツィクロンB」という青酸系毒ガス缶(使用済み)を写したものである 収容所が解放後、連合軍が発見したものだという 山のようにあるが実はほんの一部らしい

 万人の知るあの「ナチスによる大虐殺」もほとんどがこのガスによる まさに「害虫退治」のためのガスが、ナチスによってユダヤ人のみならず同性愛者、ジプシー、社会主義者、反体制運動家たちを「害虫」として殺した道具であった

 通常兵器も恐ろしいが、核兵器やこの毒ガスは更に一層恐ろしい 単にアメリカだけではなく、国連が各国の利害を超えて主導権を持って一括管理、さらに廃止に向かって活動をして欲しいものである

   →内部リンク:「アウシュヴィッツ強制収容所」
    http://konotabi.com/auschwitz/toppage.htm

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