中高年ばかりのイタリアのスキー場2007年02月09日 19時26分49秒

イタリアアルプス・スキー場のレストラン
 写真は北イタリアのアルプスにあるコルティナ・ダンペッツォのスキー場である ここはヨーロッパでも有数の高級レゾートといわれる その規模は日本の普通のスキー場が100くらい集まっても、この地域のスキー場には歯が立たない さらに山も2000-3000m級でしかも形がユニークで見飽きない そういう素晴らしい場所であるが、もっと日本と違うことがある

 スキー場の客の大半は中高年であり、引退したような老夫婦が多い 女性の中にはなんと毛皮を着て滑っている者さえいる 日本やカナダに圧倒的に多い若いフリーター・学生風のスノー・ボーダーの姿はごくごく希である おかげで私のようなスキーヤーは全くストレスなく滑ることが出来る またコースの割に人が少ないので、怖い思いをすることがない

 さて、写真の説明になる ここはスキー場の中の山小屋風レストランである 食べている人は案の定、中高年ばかりである しかもワインをゆっくり飲みながら大きな皿をのんびり平らげている 食べた後もデザートをとり、コーヒーなどをゆっくり飲む その後もそのままおしゃべりするか、雄大な景色を観賞している 近くに置いてあるデッキチェアで昼寝する中高年も多くいる

 私たちのように日本からスキーツアーで来た者たちは、食事が済むと急いで滑り始めるが、彼らのペースはまるで違うのである まるで今まで急ぎながら働いてきた分を取り戻すかのようにのんびりのんびりしているのだ これが日本の退職者ならどうだろう? きっと一日中何もしないでじっとしているのが苦手ではないだろうか?または夫婦でゆっくりワインを飲みながら、お話するのが出来ないかも知れない

 「日本人の年収はアメリカを追い越した」といわれたのはずっと以前のことだ だから日本人の生活は「世界レベル」かと言われると、どうも疑問だ 私もアメリカのリタイアした老夫婦やオーストラリアの退職者の家に「ホームステイ」したことがあるが、庭や家の大きさがまったく違う ドイツの中流家庭の庭には当たり前にキャンピングカーが置いてあった 夏は犬まで連れて地中海まで家族で行くのだそうだ フランス人の「ヴァカンス」は一ヶ月以上あるという オランダ人は倹約で有名だが、家族の絆はたいへん強固である

 物の量とか外見だけ先進国をまねても、日本は先進国にはなれない もっと心のあり方や家族のあり方や生活の質や老後のあり方を考えてゆかないといけないのではないだろうか もうそういう時期に来ている

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