日本は良い国、トイレは「自由主義」2006年10月09日 17時59分14秒

デルフトの有料トイレ
 写真はオランダ・デルフトの新教会脇にある「有料公衆トイレ」である。朝からずっと自動車道を運転・移動してきた私たちは、焼き物で知られるこの町に入ってきた。オランダの自動車道は「無料」だが、反面「サーヴィス・エリア」が少なく、当然トイレも少ない。だからいったん自動車道にのると、少々はナニをガマンして運転せざるを得ない。

 デルフトに着いた頃には、わたしの「私物のフクロ」はパンパンに膨らんでいた。しかし小さな公園らしい所にも、そういう物は見られなかった。駐車スペースを何とか見つけ車をとめると、町の広場に向かって早足で歩き始めた。もうかなり限界に近づいていた。路上に石でもあってつまずいたら、一気に変化が起こってしまいそうであった。

 「もう建物の陰でやってしまおうか、あの壁の裏はどうか・・」と考え始めた頃、幅広い歩道の上に「有料トイレ」があった!しかし、その前には2人のご婦人が並んでいた。それでも「あと数分待てば・・・」と待つことにした。しかしご婦人のナニは長い。一人出てもまた次の婦人が・・・!私はいつしか無意識に足踏みをしていた。

 長い時間が過ぎた・・ような気がした。カチッと鍵が開いて、婦人が出てきた。やれやれと思ってポケットからコインを出して数えた。0.5ユーロ(日本円約75円)・・・あった!写真左の管理のオジさんが手を出してコインを取った。ここでもしコインが無かったら、もちろんトイレは使えない。ヤケクソで「自棄(ヤケ)小便」を物陰でするしかなかった。「あ~」その後の快感は口では言えないが、少ししびれ感が残った。

 ヨーロッパ諸国では、このような有料トイレが大変多い。下の「世界のトイレ」で書いているが、デメリットだけではなくそのメリットも多い。しかし本当に小銭の持ち合わせいない者だっている。そう言う者は「小便する権利」もないのか?!「人権侵害」ではないのか?こういうことについて、「アムネスティ」などの人権擁護団体は何も言わないのだろうか?

 日本は良い国である。ヨーロッパを旅するごとに、日本の良さを知らされる。トイレに行きたくなったら、どこにでもあるコンビニ、コーヒーショップ、スーパー、デパートなどに飛び込めば、無料(タダ)で「大も小」も自由に気の済むまで心おきなく用が足せる。紙もちゃんと置いてある。こんな素晴らしい国が世界にあろうか?!コインが無くても、決して卑屈にならずにすむ。こういう国こそが、世界に胸を張って「自由主義」を誇って良いのである。

 昨年、東京・銀座を歩いていて、「自然が私を呼び出した」 そこで、近くにあったその業界では老舗に属する有名なデパートに飛び込んだ。階段を早足で上がって、個室に飛び込んだ。小綺麗な部屋で、掃除も良くできている、家庭の個室の雰囲気さえあった。その後、私は大満足の気持ちで出ていった。その時は買い物はしなかった。玄関を出た時に「きれいなおねえさん」がこう言った。「ありがとうございました。また、いらっしゃいませ」日本は素晴らしい国である。

リンク「世界のトイレの話」(筆者HP「このたびのたび」)
http://www.asahi-net.or.jp/~VR3K-KKH/niceshortstory/story7/st7toilet.htm

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