やっぱり危ない!!ボンバルディア機、全日空と国交省2007年03月15日 12時15分17秒

 前回書いてから事情が変わってきている まず事故当時の新聞、TVの当初の「機長・乗務員のすばらしい仕事」に対する賞賛から、問題点が明るみにでるに連れて論調も変わってきている

 昨日国交省の調査委員会は「前輪格納庫のドア開閉場所のボルトが外れ、ボルト保護の金属管が飛び出し、扉の開閉ができなくなっていた」と発表した ボルトははじめから無かったか途中から抜け落ちたか分からないし、またボルトも発見できていないと言う

 ここで問題なのは、そういう大事な場所にある大事な部品の日々の点検がなされていなかったことだ そのボルトは外から見えない場所にあり(袋部分)、点検用の窓もドアもないこと、これは生産時の基本的欠陥だ また二重・三重の安全装置で飛んでいるはずの飛行機が、一本のボルトが原因で手動装置さえも動かなかったことだ 

 また日々業務時に点検しているはずの全日空の点検リストにも入っていなかった また今朝のTVニュースでは、乗員組合の話として「この機種はフライト間の出発点検はしなくて良い機種」だったという 恐ろしいことだ

 日頃私たちは航空会社に「命を預けて」乗っている その信頼感を失墜させる行為と言わざるを得ない まだ代替交通機関がある場所ではJRなり高速バスが使えるが、離島ではそうはいかない

 さらに驚くことは、事故の翌日にANA高知便が同じ時刻に同型機で、事故機が留まっている駐機場を横目で見ながら着陸したことだ 乗客の気持ちはどうだったのか?マスコミが言うように、取りあえずは別の型機(B737やエアバス)を使って運行するとか、同型機も「調査結果」が確定するまで使わないという姿勢が見られない やはり「命より儲け」なのか?

 全日空乗員組合は以前から会社にもっと「点検・検査」など安全面の強化を要請していたが、会社は改善措置を執らなかったという いまはライバルJAL社の不祥事を後目に、「一人勝ち」状態でノッテいるANAだが、こういう姿勢は乗客にも、ひいては航空業界にも不幸だ また同様事故があって死者が出たらどうするつもりか

 機体を作ったボ社の広報担当は日本のTVの取材に対して、「今は詳しくコメントすることはない この機は世界中で飛んでいるが評判も良い 日本のような短距離路線、発着回数が多い場所用に開発された機であり、十分考えて生産されている 機体の欠陥は考えられない 今は調査の結果を待っている」と強気にのべた

 前回も書いたが、YS11がない現在、この分野ではこの機は「一人勝ち」である 航空会社の方も機体の選択肢がないのだ また一端導入すると費用が掛かってなかなか変えることはできない 

 またこの機を形式承認した米航空局(FAA)のHPを見ても、今回のことも記述もないし、安全注意情報にもコメントがない 日本の国交省航空局のほうも、昨年来トラブルが多発するこのボ機を「結果が出るまでは取りあえずは機体を使用しない」ように指示もしなかった 

 「一人勝ち」した航空会社が、「一人勝ち」した会社の検査もしない「欠陥機体」に「選択肢なし」に乗るしかない地方の人間はどうしたらよいのであろうか?

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