「あっ乗り継ぎ便が・・!」のつづき2011年03月06日 08時29分25秒

スイス・アルプス上空のルフトハンザ機
 「あ--------・・どうなるのだ?!」
真っ白な頭のまま自分を立て直しこう切り出した
<関西APを出た時もすでに遅れていた ここに着いた時も遅れていた 降機の時には「ボーディング」が始まっていたが、「搭乗検査」が大変長引いた 遅れたのは私の責任ではない どうしてくれるのか?・・>

 搭乗口の係りは3人いたが、目の前の機械に向かってカチャカチャ打ってからこう言った 「次のミラノ・マルペンサ行きは2時間後です それに乗りますか?」

 私「この旅はツアーである マルペンサで仲間が待っている・・ 遅れる訳にはいかない 何とかしてくれ」         
 
 係りの一人、責任者らしい男性がCPのディスプレーを見ながらこう言った 「同じミラノのレナーテ空港行きはあと20分で出ます そちらが早いが乗りますか?」

 私はその空港の名は聞いたことがなかった 以前ウィーンに行った時もマルペンサだった 「レナーテとマルペンサはどのくらい離れているのか?」
 係り「うーん、どのくらいかなぁ?待ってくださいね ああ二十数キロかな」

 私はそれでも「一応同じ市なので何とかなるかな」と思い、「それでもいいからそれにして下さい」という 係りはCPで搭乗券を打ち直し、私に渡しながら「あと15分です この搭乗口に急いで下さい・・」と言った

 今度ばかりは乗り遅れる訳には行かない ただ数多いゲートを探して小走りで移動するばかりで、携帯をかける時間はなかった やっと乗った機は短距離の小型機でしかも席は「あるだけマシ」の位置だった

 こうして一時間弱して見たこともないレナーテ空港に到着し、荷物を受け取ってから携帯で「緊急連絡」した後、リムジーンバスで移動した どうやら空港間の直行バスはないらしく(その時点で)、いったんミラノ中央駅に出てそこで再びマルペンサ空港行きの乗り換えた バス料金計で12ユーロ弱、1時間以上かかって「本隊」に合流できた

 後で考えるとあの空港でルフトハンザに「タクシー代」を出させれば良かったとかいろいろ考えるが、とにかく「収まった」ので良かったのかもしれない 空港間移動のバス代はツアー会社が出してくれたが、ほんとに「肝を冷やした瞬間」であった いずれにしても、私の心の中で「世界の航空会社ランキング」でほぼトップだったルフトハンザがズドンと落ちた一件であった

 後日談だが、以前にニュージーランドで一緒だった方に、フランクフルト空港で乗り継ぎ帰国便の待ち時間にお会いした 彼も関空発の私と同じ便に乗っていたが、やはり別のヴェニス行きの飛行機に乗り遅れたという やはりツアー会社の乗り継ぎ便設定(到着-出発1時間程度)には無理があったと言わざるを得ない

がんばれ!東北!関東!2011年03月16日 21時55分14秒

 まずこのたびの大震災・津波・原発事故の被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます また犠牲者の方々のご冥福をお祈りいたします

 さて本日、岡山県庁にバスタオルなどを持参した 見るといろんな方々が手に手に物を持ってきている ニュースによれば、本日だけで募金が八百万円以上、救援物資を提供した方が800人以上だという 岡山県民もやるなぁ 何となく嬉しい

 その後で岡山市の妹尾郵便局に募金を持って行った 私たちも年金生活者だが、いろいろ節約してまとめたお金を持っていった 局員に「赤十字の募金したいのですが・・」というと、手書きの振り込み書を渡してくれた 書き方見本と未記入の紙を渡せばよいのだが、もう振込先が手書されていた

 私  「たくさん書いて頂いたのですね」
 局員「今朝からたくさんの方が見えられたのこうしたのです」
 私  「そうですか 日本人もまだすてたものではありませんね」
 局員「ええ、そうなんです」・・・
こういう会話をしてお金を預けた 少しだけお役に立てた感じであった

 帰宅後テレビを見ていたら、こういう話が出てきた
「救援物資を盗みにきた他所からきた4人組が地元に人間に捕まった こういうことだけは止めてほしい・・」
情けない話である 自分が逆の立場だったらどう思うのだろうか? 
「人間の心」だけは失って欲しくない

血圧を計りながら美味いコーヒーが飲める店2011年03月21日 20時29分55秒

コーヒーの水出し器
 以前(2009年9月)に書いた「チョーアナログな喫茶店」の続編である
この年に古い友人のマスターと彼の奥様が仕事を辞めてから始めた店である

 本来の職業と全くの畑違いの仕事であるこの「カフェ」だが、流石に慣れてきていた 以前に書いたコーヒー豆の他に新しいブレンダーの豆を追加したり、美味しいと思う配合に変更していた お冷やの水も柔らかい口当たりの良いものであったが、自然水から機械を通す方式に変更したという 金がかかっても儲けにはならないかもしれない

 この様にこの店は利益には直接つながらないような物が多い 例えば写真の「水出しコーヒー器」である 水は1リットル、豆はスーパーグラインド(微粒粉)を入れて一晩かかる  手間も時間もかかるコーヒーだが「そのコーヒーは売り物ではない」という 刻々味が変わるそうで、「とても自信を持ってお出しできない」と言う

 「もっと町の商業サイトに載せて宣伝して貰ったら良いのに」というと、「あまり客にきて貰っても、店が小さいから一挙に多くを処理できない 待たせるのも嫌だしサーヴィスも落ちる」という 「何でもほどほどで良い」のだそうだ また彼は「お愛想」は言わない 「此処を自分の家の居間にいる感じで使って欲しい」というのだ

 彼の奥様も長い間働いた仕事を辞めたときに、大枚をはたいて買ったスイス製のオルゴールを客の希望で聞かせてくれる 軽自動車が買えるような値段だが、ふつうに店の壁際に置いている 磨き上げたその美しい姿形は私のような無関心の者にも「ホー」と言わせる魅力がある

 写真をもう一度見て頂きたい 下脇に血圧計があるのだ この店は若い人も来るが、結構「団塊の世代」を中心の中高年も多い そうなると「その日の血圧」は大事な生活要素の一つである コーヒーは周知のように血管が収縮し血圧が上昇する傾向をもたらす だから「計りながら安心して美味しいコーヒーを飲んでくださいね」というサーヴィス精神なのであろう

 さらにこの店の「ウリ」はなんとトイレなのである 私はどんな店舗、レストラン、コーヒーショップでも必ずトイレをチェックする その清掃状況から店のグレード分けをする どんなに「美味い」と言われる店でも、トイレが汚い店は評価を下げる その点ではこの店は「優」である 心が安らぐその広さ、便器や洗面器のデザインの良さ、白で統一された清潔感、「舐めたくなるくらい」ピカピカの清掃など不可の要素は全くない
ここのトイレがどのくらい良いか一度見に来られたら如何であろうか 

<優しい時間>
岡山県津山市吹屋町七 Tel 0868-22-4871
Open:10-18hr 定休日:木曜日
GoogleMapによる店の位置:
http://maps.google.co.jp/maps?hl=ja&q=%E5%B2%A1%E5%B1%B1%E7%9C%8C%E6%B4%A5%E5%B1%B1%E5%B8%82%E5%90%B9%E5%B1%8B%E7%94%BA%E4%B8%83&ie=UTF8&hq=&hnear=%E5%B2%A1%E5%B1%B1%E7%9C%8C%E6%B4%A5%E5%B1%B1%E5%B8%82%E5%90%B9%E5%B1%8B%E7%94%BA%EF%BC%97&z=16&brcurrent=3,0x3554311f6ea80f99:0xb0c64c20a49bfbdb,0,0x3554311f70f42807:0xddda5b31f248da31

「オール電化住宅」推進社会の脆弱さ2011年03月23日 19時18分50秒

 本日の読売オンライン(ネット)に以下の記事が出ていた

<オール電化住宅、普及裏目…原発2基分の消費増
東京電力が、給湯や調理などすべてを電気でまかなう「オール電化住宅」の普及を推進してきたことが、今回の電力不足に拍車をかけている。この3年間で戸数が倍増し、最大で原子力発電プラント2基分にあたる約200万キロ・ワット分の電力消費能力が増えた可能性がある。東電は、東日本巨大地震後、計画停電をせざるをえない状態で、オール電化の普及策は抜本的な見直しを迫られている。・・・以下略>

 国策に沿って「無公害・エコ・省資源・・」推進のため<オール電化>を押し進めた東電であるが、その増大する電力消費をバックアップしたのが<原発>であった これは原発依存度の低い他の電力会社も同様である

 いかに原発事故の原因が大地震であったとしても、またその後の相次ぐ津波のよって追い打ちをかけられたとしても、すべての非常時対策・補助電源・各種安全策等が一瞬にして「無用の長物」になってしまう状態はかなり危ない 原発が実はここまで「綱渡り」で運用されていた-と言う事実が今となって露呈したのだから

 そういう意味では、「未来の日本は原発を基盤とした電力による<オール電化>社会」の幻想はまさに崩壊したと言えよう かといって今すぐ代替エネルギーがすぐに浮上するわけではない 「自然エネルギーの活用」も合い言葉ほどうまくはいっていないが、やはりロングスパンでは開発しなければならない

 今はやはり電気という単独のライフラインに依存するのではなく、炭化水素系の都市ガス、プロパンガスにもやはり引き続き頼らざるを得ない 「計画停電」では「オール電化の家」はやはりダメージが大きかったのだ 今後電力料金は必然的に上昇してゆくだろうが、私たちも「痛み分け」もしなければならないだろう

 しかしいずれにしても今回の事故が世界各国に与えたインパクトは大変大きい 「チェルノブイリ」の放射能拡散の結果ドイツでは「核の恐怖」が喧伝されて、今ではすべての原発が停止している 石油危機であってもすぐにドイツで原発が再開されることはないだろう

 他のアメリカやフランス、イギリスでも核に対する様々な意見が出てきている 「世界でただ一つ核の被害を受けた国」と言ってきた日本が、再びその核(放射能)の恐ろしさを世界に伝えざるを得ない現状はどう考えてもつらいものがある 今こそ国民的な問題として真剣に考えるしかない